マーケットプレイス型自社ECとは、「メーカーがAmazon等のオンラインマーケットプレイス内において、自社ブランドストアを持ち販売する」ビジネスモデルを言います。

このモデルを採用しているメーカーはたくさんあります。自社小売店舗にオンラインマーケットプレイス組み合わせて、オムニチャネル化するパターン。卸・小売店舗経由で販売しつつ、オンラインマーケットプレイスを販売チャネルに追加するパターンなどです。販売チャネルをオンライン・オフラインの両方でなるべく多く持つことは、特定の少数の販売チャネルに売上を大きく依存しないので、売上は安定するのが一般的です。ただ、経営体力に余裕がある中規模以上の企業でないと、このモデルを構築し維持することは難しいでしょう。

＜このモデルの主なメリット＞

1. 特定の販売チャネルに売上を大きく依存しないので、売上は安定する。
2. 製品・ブランドの認知度は早期に広がりやすい。
3. オンラインマーケットプレイスの集客力に期待できる。
4. オンラインマーケットプレイスのフルフィルメントサービスを活用でき、自社で用意する必要がない。
5. プラットフォームが整っているので、簡単かつ低コストでオンラインストアをセットアップできる。

＜このモデルの主なデメリット＞

1. 今や市場を支配するまで強力となったオンラインマーケットプレイス／プラットフォーマーの様々な制約を受ける。
2. 安くはない販売手数料や出店料を払う必要があるので、利益率は下がる。マーケットプレイス内の広告も十分に投資する必要がある。
3. オンラインマーケットプレイス側の一歩的な都合により、いきなり販売停止・アカウント停止になって翌日から売上がゼロになることがある。
4. 売上額から引当金を充当されることがあり、実際の入金額に大幅に減少し、キャッシュフローが苦しくなる可能性がある。
5. ブランド価値を棄損することが可能性がある。
6. 実売価格の低下を防げない。（リセラーが同じマーケットプレイスに出店している時など）
7. ネガティブなフェイクレビューの餌食になる可能性がある。
8. 最終顧客とダイレクトに接点を持つことができないので、顧客データの取得は不可。よって、顧客との関係構築が困難なため、バックエンド商品（アップセル・クロスセル・サブスクリプションリニューアル等）が売りづらい。

完全自社ECオンリー型は収益性がマーケットプレイス型より圧倒的に高いというメリットがある一方、軌道に乗るまでに時間がかかります。マーケットプレイスはすでに莫大な集客力があり、ストアも短時間・低価格でセットアップでき、ビジネスを開始することができるので、早期に売上が見込める可能性が高いです。

コモディティ製品、低価格製品などは、マーケットプレイス型に向いています。

私たちは貴社の事業ステージ・ビジネス特性を鑑み、マーケットプレイス型自社ECがベターか、自社ECオンリー型がいいのか、その併用がいいのか、ご提案いたします。また、DRM手法を活用して、早期の売上・利益成長をお手伝いいたします。